落花生を食べる害虫とは?ピーナッツを守る害虫対策をプロが教えます!
なんてことありませんか?
はじめに・・・
今回は落花生栽培シリーズから、
「落花生を食べてしまう主な害虫とその対策について」教えます。
害虫は早期対策をすることを強くおススメお勧めいたします。
→落花生だけでなく、他の作物にも影響を与える可能性が大きいので早めの対処が必要となります。
害虫被害に気づかない農家様が多い&対処法が分からず放置して収穫時期まで経ってしまったという方は、落花生の中身がほとんど食べられてしまい大損してしまったという場面をよく見てきました。
せっかく丹精込めて作った落花生が収穫時期に全く収穫できないのはやるせないと思います。
ですが、この記事を読めば原因の害虫の正体やその対策方法がある程度分かりますので、ぜひ参考にして実践してみてください。(参考資料・画像引用元 落花生栽培の手引き)
この記事を読んでためになる方
☑落花生の害虫・害虫対策を知りたい方
☑いい落花生を作りたいと思っている方
☑ピーナッツを作るのに苦戦している方
落花生農家様にはぜひ読んでもらいたい内容になっております。
1.落花生を食べる害虫ごとの詳細
2.その害虫に食べられるとどういった状況になるか?
3.対策方法(薬品の紹介)
※今回の記事で害虫対策の方法を記載しておりますが、害虫対策の薬は石井進商店では販売しておりません。
お近くの肥料屋・農協・ホームセンターなどでお求めください。
また、現在使用している薬品と相性の悪い物もありますので、そこら辺については販売しているお店でアドバイスをもらって使用するのがベストです。
コガネムシ系01
写真1 コガネムシになめられた落花生のからの様子
〈主なコガネムシの種類〉
・ドウガネブイブイの幼虫
・ヒメコガネの幼虫
・アカビロウドコガネの幼虫
写真1.1 コガネムシの成虫
写真1.1はコガネムシの成虫です。幼虫の写真はなかったのですが、
コガネムシの幼虫は、カブトムシの幼虫が落花生の粒くらいの大きさになった感じで似ていますので見ればすぐにわかります。
〈コガネムシによる落花生の被害〉
・幼虫により、落花生の殻の食べられてしまう。
・子房柄(しぼうへい)ごと食べられることによって、落花生の殻が収穫時期に株からボロボロ落ちてしまう。
※子房柄とは、落花生の花が咲いた後にでてくる茶色のくきの事!=落花生の実はこの子房柄から育ってできるので落花生のメインの部分となります!
・根ごと食べられて、株自体が死んでしまう。
写真1のように、落花生の殻に黒くなめられている部分がコガネムシにかじられた部分になります。
〈コガネムシの対策方法〉
使用時期
種まきをする前に薬をパラパラとまけばOK!
コガネムシの幼虫がいない状態で落花生の種をまき始めてください。
使用する薬剤(薬剤の使用方法は、販売店で詳しく聞いてやりましょう)
1.フォース粒剤を10aの範囲を約9kgまいてください。
または、2.ダイアジノンSLゾルを50倍に薄めて使用してください。
ハダニ系02
写真2 ハダニの被害を受けている落花生
〈ハダニの発生時期〉
空気が乾燥している時に特に発生しやすいです。
〈ハダニによる落花生の被害〉
落花生の葉っぱの裏側から寄生し、ハダニ発生初期には葉っぱに多数の小さな白い点が生じます。
ハダニの習性は、落花生の葉っぱの裏を吸います。葉っぱを吸われると落花生の葉にある葉緑体(ようりょくたい)というものがなくなってきます。
葉っぱの葉緑素がなくなり悪化してくると・・・多発すると葉の色が茶色っぽく変色してくると同時に、早い段階で株から落葉し成長が止まったり・収穫量が減る恐れがあります。
〈対策方法〉
ホームセンターなどでハダニ対策の薬剤をまいて対策をしましょう。(薬剤の使用方法は、販売店で詳しく聞いてやりましょう)
ヒョウタンゾウムシ03
写真3 ゾウムシの写真
千葉県の害虫では一番気を付けないといけない害虫がゾウムシです!
なぜ一番気を付けなくてはいけないのか?
理由その① 存在に気付かないことが多い!
上記の写真で見ますとすぐに分かりそうな感じがしますが、畑にいると土と同化していて、また小さいので存在に気付かない可能性が多いからです。
→本当に小さいです!ゾウムシの見た目は灰色や黒色など何種類かいますが、おおきさは小指の第一関節の半分程度しかありません!
畑にひそんでいるゾウムシの量は、数えられないくらい多い
→例えるならば、映画で大量の虫が出てくるシーンがあると思いますが、それに匹敵するくらい無数のゾウムシが畑の中で眠っています。
自分の畑で一匹でもゾウムシを見つけたら少なくても1反に(約1000mの範囲)1000匹以上は自分の畑にゾウムシがいると思った方がいいです。
肉眼では目を凝らして、ヒョウタンゾウムシを探すという意気込みで探せば見つかりますが、存在を知らない人は気づかないことが多いです。
ベテラン農家様でも収穫時期に、当店にゾウムシの被害合っていると言われて、初めて畑いっぱいにヒョウタンゾウムシがいることを理解したということもあります。それくらい厄介者です。
理由その② 育てた落花生が致命的な被害にあう可能性大!
ヒョウタンゾウムシは落花生やいもなどが大好物で、写真3のように幼虫が、落花生の殻に穴をあけて中身を食べてしまいます。
食べられてしまえば、収穫量が減少というよりも商品として使えないので最悪捨てるということにも…半年くらい育てた手間が無駄になります。
〈ヒョウタンゾウムシが畑にいることが分かるサインとは?〉
Q.「こんなに厄介な害虫と分かったけど、畑にいるサインはないの?」という方…
A.ヒョウタンゾウムシがいると分かるのは、
落花生の葉っぱが左右対称にかじられているのがサインとなります。
ゾウムシは何故か一枚の葉っぱを左右対称に食べる習性があるので、それを確認出来たら、薬剤を早急にまきましょう。
〈ヒョウタンゾウムシに効く薬剤〉
使用薬剤(薬剤の使用方法は、販売店で詳しく聞いてやりましょう)
→トクチオン細粒剤F
こちらの薬剤は、ゾウムシを殺すのではなく、まいた範囲から退散させるための薬剤です。
効果が切れるとまたゾウムシは戻ってきますので、まいた日を覚えておいて定期的にまかないと意味がないです。
もう一点、トクチオンをまいてもゾウムシの量が多い場合は、被害を受ける状況があります。その場合は、その畑には落花生を作らないで、ゾウムシの被害を受けない違う作物を作るのがおすすめです。
2020年現在、この薬品以外は、ゾウムシに効果のある薬品はございません!
→他の薬品では効果がないことは、落花生専門店の石井進商店が色んな農家様と付き合いをしてきて実証済みですので、トクチオンを買ってまきましょう。
※ご近所と畑が繋がっている農家様は注意!
できれば隣同士の農家様は協力して薬剤をまいていただいないと薬代がムダ金になります。
理由は簡単で、自分の畑にまいた場合、ゾウムシはトクチオンをまいていない畑に移動して、薬が切れたら(約2~3か月くらい)自宅の畑に戻ってきます。
協力してまいた場合は、その畑一帯からゾウムシが一斉に大移動しますので、カムバックしてくる確率はグッと下がると思います。
ちなみに、ヒョウタンゾウムシの他に、コガネムシにも効果がある薬剤です。
使用時期
種まき前にまくのが推奨ですが、被害が確認出来たら、追加でまきましょう
また、薬品の効果が切れそうになったら追加でまきましょう。
使用量
10aに6~9kgを使用してください。まき方は小さい粒なのでバラパラ落花生の周りに撒いてあげてください(詳しい分量などは購入店にお聞きください)
以上が落花生を食べてしまう主な害虫とその対策方法でした!
紹介した3種類の害虫意外にも悪さする虫はいますが、主にこの3種類の害虫対策をしておけば、収穫時に良い落花生を作れる可能性がぐっと高まりますのでぜひご参考にしてみてください。
他の栽培の記事はこちら→落花生の栽培の知識一覧
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